お店のGoogleの口コミに、身に覚えのない星1がつきました。
検索すると「口コミ削除」をうたう業者がいくつも出てきて、向こうから電話をかけてくる会社もあります。
費用がかかっても、消えるなら払ってしまいたいと思うかもしれません。
ただ、お金を払う前に知っておいてほしいことがあります。
Googleの口コミを消すかどうかを決めるのはGoogleだけで、業者のための特別な窓口はありません。
報告は無料で、お店が自分で出せます。
そして、報酬をもらってネットの書き込みの削除を請け負う契約を、弁護士法違反で無効とした判決があります。
この記事では、業者に頼む前に確かめておくことを、Googleのヘルプと判決、法律の原文で整理します。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ(不適切なクチコミの報告、恐喝詐欺の報告、サードパーティ ポリシー、プロフィールの制限、重複するプロフィール)と、恐喝・サードパーティ違反の報告フォーム
- マップ ユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ、Google マップ ヘルプ、Google ブログ「Fraud and Scams Advisory」(2025年11月)
- 弁護士法、民法、刑法、特定商取引に関する法律(e-Gov 法令検索)
- 東京地裁 平成29年2月20日判決(判例タイムズ1451号237頁)と、読売新聞・弁護士ドットコムニュースの報道
- 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」
- 違法・有害情報相談センター、法務省、日本弁護士連合会、警察庁の案内
この記事は2026年9月時点の情報をもとに書いています。
結論:業者に払う前に知っておきたい5つのこと

先に結論を表にまとめます。
左は業者の広告や電話でよく聞く言い方、右はGoogleと裁判所が実際に示していることです。
| よくある言い方 | 実際 |
|---|---|
| 「業者なら消せます」 | 消すかどうかを決めるのはGoogleです。お店にも業者にも、口コミを消すボタンはありません。 |
| 「成功報酬なので損はありません」 | 口コミが消えた理由が、業者の作業とは限りません。Googleの自動処理で消えることも、あとで戻ることもあります。 |
| 「削除の手続きを代行します」 | 報酬をもらって削除を請け負う契約を、弁護士法違反で無効とした判決があります。 |
| 「良い口コミで目立たなくします」 | Googleのルール違反です。制限や処分を受けるのはお店のほうです。 |
| 星1が急に増えた直後の「消しますよ」 | Googleが「恐喝詐欺」と呼んでいる手口です。払っても消える保証はありません。 |
払う相手と方法を間違えると、口コミは消えずに、お店のほうが不利になることがあります。
口コミを消せるのはGoogleだけ。報告は無料で、業者専用の窓口はない

報告は誰でも無料。消えるのはポリシー違反の口コミだけ
Googleは、お店のオーナー向けのヘルプで次のように書いています。
どのクチコミでも報告できますが、削除の対象となるのは Google のポリシーに違反しているクチコミのみです。
(略)
内容に不満がある、気に入らないという理由だけで、クチコミを報告することはしないでください。
Google は、事業者とユーザー間の紛争には関与しません。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィール上の不適切なクチコミを報告する」
報告に料金はかかりません。
報告は誰でもできるので、業者が出しても、お店が自分で出しても、判断の基準は同じです。
報告の数が多いほど消えやすい、ともGoogleは書いていません。
どんな口コミがポリシー違反にあたるかは、星1の口コミの記事で、Googleの原文に沿って整理しています。
お店にも業者にも「消すボタン」はない
Googleマップのヘルプには、次の一文があります。
不適切なクチコミを残したユーザーに連絡したり、他のユーザーのクチコミを直接削除したりすることはできません。
代わりに、クチコミを報告して Google に削除をリクエストできます。
Google マップ ヘルプ「Google マップでクチコミと評価を追加、編集、削除する」
オーナーの権限を持っていても、他人の口コミは消せません。
業者に管理者の権限を渡しても、口コミについて業者ができるのは、報告と返信までです。
業者だけが使える削除の窓口は、Googleのヘルプのどこにも書かれていません。
クチコミ管理ツールで、結果の確認と1回だけの再審査ができる
報告した口コミがどうなったかは、「クチコミ管理ツール」で確認できます。
Googleのヘルプでは、審査には通常数日かかるとされています。
| ツールの表示 | 意味 |
|---|---|
| 判定待ち | 報告は届いているが、まだ審査されていない |
| 審査完了 – ポリシー違反なし | 違反は見つからなかった。1回だけ再審査を請求できる |
| エスカレーション済み – メールで最新情報をご確認ください | 再審査の請求が上に回された。最終的な結果はメールで届く |
再審査の請求は1回限りで、一度に選べる口コミは10件までです。
「結果は通知されない」「一度断られたら終わり」と書く解説もありますが、Googleのヘルプの説明とは違います。
業者に頼まなくても、同じ窓口を同じ条件で使えます。
業者が「消せた」と言うとき、実際に起きていること

では、業者が「削除できた」と言うとき、何が起きているのでしょうか。
Googleの口コミが消える、または見えにくくなる道筋は、大きく分けると次の5つです。
| 起きていること | お店が自分でできるか | 注意すること |
|---|---|---|
| ① Googleがポリシー違反と判断した | できる。報告は無料 | 業者が出しても判断の基準は変わらない |
| ② Googleの自動処理で消えた | 報告と関係なく起きる | 業者の作業と無関係でも「成功」にされうる |
| ③ 書いた人が自分で消した | お礼を渡して頼むとルール違反 | お店のプロフィールに制限がかかることがある |
| ④ 裁判所の手続きで消させた | 弁護士に依頼する | 弁護士でない業者が報酬をもらって行うと非弁行為 |
| ⑤ 良い口コミで埋もれさせた、プロフィールを作り直した | ― | どちらもルール違反。作り直すと重複として地図に出なくなるおそれ |
消えた理由が、業者の作業とは限らない
成功報酬の業者で気をつけたいのが、②です。
Googleは、スパムを自動で見つけて口コミを消す仕組みを使っていて、ヘルプで次のように認めています。
Google では、スパムと識別されたクチコミを削除するため、スパムの自動検出を使用しています。
(略)正当なクチコミを削除してしまうこともあります。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィール上の不適切なクチコミを報告する」
つまり口コミは、誰の報告とも関係なく消えることがあります。
さらに、Googleマップのアプリで報告の進み具合を見る画面には、「コンテンツは復元されました」という表示もあります。
注: Google は、報告が承認されたかどうかにかかわらず、コンテンツを復元または削除する権限を有します。
マップ ユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ「コンテンツを報告、修正する」
一度消えた口コミが、あとで戻ることもあるということです。
「消えたら成功報酬」という契約だと、業者が何もしていなくても、あとで戻っても、料金が発生するおそれがあります。
契約する前に、何をもって「成功」とするのかを書面で確かめてください。
「お金を払えば消える」「裏技がある」の答え
Googleのヘルプには、お金を払って口コミを消してもらう手続きは書かれていません。
反対にGoogleは、口コミの削除と引き換えにお金を求める行為を、報告の対象として挙げています(恐喝詐欺の章で紹介します)。
報酬をもらって削除を請け負えるのは弁護士だけ。2017年の判決

業者に削除を頼むとき、いちばん知られていないのが法律の線引きです。
弁護士法第72条が禁じていること
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
弁護士法 第72条(e-Gov 法令検索)
弁護士でない人や会社が、報酬をもらって、他人の法律事件を仕事として扱うことを禁じた条文です。
違反すると、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です(同法第77条)。
ネットの書き込みの削除を報酬をもらって請け負うことがこれにあたるかを、判断した判決があります。
通報フォームに入力するだけの代行も「法律事務」とされた
東京地方裁判所は2017年2月20日、ネットの書き込みの削除を代行する業者と、依頼者との契約について判決を出しました。
判例タイムズ(1451号237頁)は、この判決の要点を次のようにまとめています。
他人に代わりウェブサイトに掲載された記事を削除するための業務の依頼を受ける旨の契約は弁護士法72条に違反し無効であるとした事例
判例タイムズ1451号237頁(東京地裁 平成29年2月20日判決)の判示事項
裁判で業者は、サイトの通報用フォームを使って削除を依頼しただけで、法律事務ではないと主張しました。
判決はこの主張を認めませんでした。
読売新聞は、判決の判断を次のように伝えています。
判決は「フォームの入力は男性の人格権に基づく削除請求権の行使で、サイト運営者に削除義務という法律上の効果を発生させる」と判断し、業者が男性から得た報酬を不当利得と認定した。
読売新聞(2017年2月20日配信)
フォームに入力するだけの作業でも、削除を求める権利を代わりに使うことになる、という考え方です。
「申請の代行なら問題ない」と書く解説もありますが、この裁判で退けられた業者の主張とほぼ同じ形です。
契約は無効。13件中10件が消えていても、報酬は全額返還
この事件で依頼者は、自分を中傷する13件の書き込みの削除を業者に頼みました。
そのうち10件は実際に削除され、依頼者は計約49万円を払っていました。
それでも判決は、業者に全額を返すよう命じました(読売新聞)。
違法な契約でお金を払った側は、原則としてその返還を求められません(民法第708条)。
ただし、不法な原因が受け取った側だけにあるときは例外で、判例タイムズの判示事項によれば、判決は「その不法原因は専らYの側にある」としました。
Yは業者のことで、削除が「成功」していたかどうかは関係ありませんでした。
Googleの口コミの報告代行はどうなるか
この判決は、一般のウェブサイトに書かれた記事の削除についての判断です。
Googleの口コミの報告を代わりに出す業務について、裁判所が直接判断した例は、調べた範囲では見つかりませんでした。
ただ、判決の考え方からすると、報酬をもらって「削除」を目的に通報を代わりに出す形は、同じ線の上にあります。
そして報告はお店が無料で自分で出せるので、判断が分かれうる作業にお金を払う理由はありません。
「提携している弁護士がいます」と言われたら
弁護士法は、第72条に違反する者から仕事の紹介を受けることや名義を貸すことを、弁護士の側にも禁じています(第27条)。
法的な手続きをすると言われたら、担当する弁護士の名前を聞き、日本弁護士連合会の「弁護士検索」で確かめてください。
弁護士検索では、現在登録されているすべての弁護士を調べられます。
書いた人を特定する開示請求も、代わりに手続きできるのは弁護士です(開示請求の流れ)。
Googleのルールに触れる消し方は、処分を受けるのがお店

法律とは別に、Googleのルールにも触れる「消し方」があります。
どれも、違反が見つかったときに制限を受けるのは、業者ではなくお店のプロフィールです。
書いた人にお礼を渡して、消してもらう
クチコミの投稿や否定的なクチコミの修正または削除と引き換えに、インセンティブ(金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスなど)を提供する行為。
マップ ユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ「禁止または制限されているコンテンツ」(虚偽のエンゲージメント)
悪い口コミを消してもらう代わりに、お金や割引、無料のサービスを渡すことは、はっきり禁止されています。
業者を通して頼んだ場合も、お店の評価を動かすためであることに変わりはありません。
良い口コミを足して、悪い口コミを薄める
「削除できないなら、良い口コミを増やして目立たなくする」という提案もよくあります。
本物のお客様に書いてもらうなら問題ありませんが、業者が用意した投稿で埋めるのはルール違反です。
1 人のユーザーによって、またはそのユーザーの依頼により、複数のアカウントから投稿されたコンテンツ。
同上(虚偽のエンゲージメント)
違反が見つかると、Googleはお店のプロフィールに制限をかけることがあります。
- 一定期間、ビジネス プロフィールで新しいクチコミや評価を受け取ることができなくなる
- 一定期間、ビジネス プロフィールの既存のクチコミや評価が非公開になる
- 虚偽のクチコミが削除されたことを消費者に知らせる警告がビジネス プロフィールに表示される
出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ポリシー違反によるビジネス プロフィールの制限」
警告が表示されれば、1件の星1よりずっと大きな痛手になります。
景品表示法の面でも、責任を問われるのはお店です。
消費者庁は、ステルスマーケティングの規制の対象を次のように説明しています。
ステルスマーケティング告示の規制対象となるのは、(略)自己の供給する商品又は役務の取引に関する表示について、その内容の決定に関与した事業者(いわゆる広告主)です。
消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」Q1
業者に口コミを入れさせても、規制を受けるのは広告主にあたるお店です。
Googleマップの口コミをめぐって、医療機関に措置命令が出た例もあります(規約違反にならずに口コミを増やす方法で紹介しています)。
プロフィールを作り直して、口コミをリセットする
「一度プロフィールを消して作り直せば、口コミがゼロになる」という営業もあります。
ビジネスごとに作成できるビジネス プロフィールは 1 つだけです。
同じビジネスの複数のプロフィールは、ユーザーを誤解させるおそれがあり、Google のポリシーに違反します。
プロフィールが重複と見なされた場合、Google 検索やマップに表示されなくなります。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「重複するプロフィールと所有権に関する問題を解決する」
口コミを消すつもりが、お店そのものが地図に出なくなるおそれがあります。
「低評価、消しますよ」と連絡が来たら。Googleが恐喝詐欺と呼ぶ手口

星1が急に何件も続いたあと、見知らぬ相手から「消してあげます」と連絡が来ることがあります。
Googleはこの流れを「恐喝詐欺」と呼び、専用の報告フォームを用意しています。
Googleが書いている手口
この詐欺では、Google ビジネス プロフィールに 1 つ星や 2 つ星のクチコミが急増し、その後、低評価のクチコミの削除と引き換えに金銭、商品、サービスの提供を要求するようなことが行われます。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールでの否定的なクチコミによる恐喝詐欺を報告する」
Googleは2025年11月に公表した詐欺への注意喚起で、この手口と、お店が直接報告できる新しい窓口を紹介しました。
それによると、相手はメッセージアプリなどで直接連絡してきて、払わなければ悪い口コミを残す、さらに増やすと迫ります。
払わない・やり取りしない・証拠を残す
Googleは、次のように書いています。
悪意のあるユーザーとやり取りしたり、そのようなユーザーに金銭を支払ったりしないでください。
こうした対応はさらなる要求につながる場合があるだけでなく、クチコミの削除も保証されません。
金銭やサービスを提供してご自身で解決しようとしないでください。
すべての証拠を直ちに収集してください。
同上
払っても口コミが消えるとは限らず、次の要求を呼ぶだけになりかねません。
- 要求してきた連絡のスクリーンショット(日時と、送信者の連絡先が写るように)
- 不審な口コミへの直接のリンク
- 相手の名前、ユーザー名、メールアドレス、電話番号、SNSのプロフィール
- 低評価の急増に最初に気づいた日時
- 最初に要求を受けた日時
口コミへのリンクは、口コミごとの「共有」から取れます。
専用のフォームで報告する
報告は、恐喝詐欺のヘルプページから進む「販売者に対する恐喝 – 報告フォーム」で出します。
| 入力する項目 | 中身 |
|---|---|
| 連絡先 | 名前、ビジネスとの関係、電話番号 |
| お店の情報 | Google 検索とGoogleマップに表示される店名、住所、プロフィールのURL |
| 不審な口コミ | 期間(開始日と終了日)、星1・星2の数、口コミの本文か投稿者名 |
| 恐喝の中身 | 最初に要求された日付、連絡の手段、相手の連絡先、何を要求されたか |
| 問題の説明 | 起きたことの経緯 |
| 証拠 | スクリーンショットなど(PNG、JPG、JPEG、PDF) |
送信の前に、次の内容に同意するよう求められます。
虚偽または誤解を招く申し立て(証拠の捏造、顧客による正当なクチコミを削除しようとする試み、恐喝ではなく、顧客との単なる意見の相違に起因するクチコミの報告を含むが、これらに限定されない)を行った場合、私のビジネス プロフィールに対して制限またはその他の適切な措置が取られる可能性があることを理解しています。
同フォーム「宣言と同意」
このフォームは、お金などを要求されたときのためのものです。
普通の星1を消す目的で使うと、逆にお店のプロフィールが制限されるおそれがあります。
Google自身も、恐喝に直接巻き込まれた場合のみ使うよう書いています。
業者の営業として来た場合
口コミの削除を持ちかけてお金を求めてくるのが、MEO業者などを名乗る会社のこともあります。
Googleが用意している代理店の違反を報告するフォームで「金銭を要求している」を選ぶと、要求された作業の選択肢に次の項目が出てきます。
ビジネス プロフィールに投稿された否定的なクチコミを削除する
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールを管理しているサードパーティに対する申し立て: 違反を報告する」
口コミの削除でお金を求める営業は、Googleが報告の選択肢としてあらかじめ載せている行為です。
ただしGoogleは、お店と業者の契約のもめごとには介入しないとしています。
Googleを名乗る営業電話の見分け方は、「Google認定です」というMEOの営業電話は本物かにまとめています。
警察に相談する
脅してお金を払わせようとする行為は、刑法の恐喝罪にあたりえます。
恐喝罪は10年以下の拘禁刑で、未遂も罰せられます(刑法第249条・第250条)。
相談は警察相談専用電話の「#9110」か、警察庁のサイバー事案のオンライン窓口で、被害届は最寄りの警察署に出します。
それでも業者と話すなら。契約前に確認する7つのこと

自分では手が回らないので、誰かに任せたいという場面もあると思います。
業者のすべてが違法というわけではありません。
業者に頼んでよいこと・頼めないこと
- 口コミの見張りと、新しい口コミの通知
- 返信の文案づくり
- ビジネス プロフィールの情報や写真の整備
- 本物のお客様に口コミを書いてもらう仕組みづくり
- Googleの報告手順の説明
返信を代わりに書き込んでもらう場合は、Googleのルールで、お店の明示的な承認が必要とされています。
- 報酬をもらっての、口コミの削除の請け負い
- 書いた人へのお礼と引き換えの削除
- 業者が用意した口コミの投稿
- プロフィールを作り直しての口コミのリセット
契約前に確認する7つのこと
- 具体的に何をするのか(報告か、書いた人への連絡か、良い口コミか、裁判所の手続きか)
- 裁判所の手続きなら、担当する弁護士の名前
- 何をもって「成功」とするのか(自動で消えた、一時的に見えなくなった、あとで戻った場合の扱い)
- オーナー権限を渡さず、パスワードを教えなくてよいか
- 作業の内容と料金が書かれた契約書をもらえるか
- 月額の費用がいつ終わり、どう解約できるのか
- 星1が急に増えた直後に、向こうから連絡してきていないか
1つ目に答えられない相手に、お店の評判を預けるのは危険です。
4つ目について、Googleは代理店に次のように求めています。
すべての最終顧客は、常に自身のビジネス プロフィールのオーナー権限または共同オーナー権限を保持している必要があります。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールのサードパーティ ポリシー」
同じポリシーには、代理店はオーナーではなく管理者として招待してもらうこと、パスワードを共有しないことも書かれています。
5つ目については、Google自身が契約前に書面をもらうよう勧めています。
サードパーティと契約する前に、サービスとその費用が明確に記載された契約書の正式なコピーを入手してください。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」
7つ目にあてはまるなら、契約の検討はやめて、前の章の恐喝詐欺への対応に切り替えてください。
もう払ってしまった・契約してしまったとき

すでに業者に払ってしまった場合も、打つ手はあります。
2017年の判決のように、削除代行の契約が弁護士法違反で無効とされ、全額の返還が認められた例があるからです。
ただし、お店と業者の契約は事業者どうしの契約なので、クーリング・オフは原則として使えません。
特定商取引法が、営業のために結んだ契約をクーリング・オフなどの対象から外しているためです(第26条第1項第1号)。
返金を求める交渉を代わりに頼める相手も、弁護士です。
- 契約書、見積書、申込書
- 請求書と、振り込みの記録
- 業者とのメールやメッセージ
- 作業の報告(どの口コミに、何をしたのか)
- 契約の前と後の、口コミの画面の記録
業者に管理者などの権限を渡しているなら、外してください。
オーナー権限まで渡してしまった場合の取り戻し方は、MEO対策を解約する前に確認する5つのことで説明しています。
業者が良い口コミを入れる作業をしていたなら、すぐにやめてもらってください。
見つかったときに制限を受けるのは、お店のプロフィールです。
お金をかけずに使える窓口

口コミに困ったときに使える窓口を、費用と一緒にまとめます。
| 窓口 | できること | 費用 |
|---|---|---|
| Googleの報告(マップの「クチコミを報告」、クチコミ管理ツール) | ポリシー違反の口コミの削除を求める。結果の確認と1回の再審査 | 無料 |
| 恐喝の報告フォーム | 低評価の急増と、削除と引き換えの要求を報告する | 無料 |
| サードパーティの違反を報告するフォーム | 口コミの削除でお金を求める業者を報告する | 無料 |
| 違法・有害情報相談センター(総務省委託事業) | 削除依頼や、書いた人を特定する方法を相談できる | 無料 |
| 法務局(人権相談) | 名誉毀損やプライバシーの侵害にあたる書き込みを相談できる | 無料 |
| 警察(#9110、オンライン窓口) | 恐喝や業務妨害を相談できる | 無料 |
| 弁護士 | 法的な削除請求、開示請求、業者への返還請求 | 有料 |
違法・有害情報相談センターは、本人に代わって削除を請求する機関ではなく、本人の手続きを助ける窓口です。
同センターの資料には、「地図サイト上の店舗の口コミに誹謗中傷が書き込まれている」という相談が典型例として載っています。
法務局は、人権侵害にあたると認めた書き込みについて、サイトの運営者などに削除を要請しています。
店主個人の名前を出した中傷や、プライバシーをさらすような書き込みなら、相談する価値があります。
消えない星1には、次のお客様に向けた返信で応えるのが基本です(返信の型は星1の記事で紹介しています)。
よくある質問

- 業者はなぜ口コミを消せるのですか?
-
業者だけが使える削除の方法は、Googleのヘルプには書かれていません。
業者が「消せた」と言うときに起きていることは、5通りに分けられます。
- 成功報酬なら、消えなければ0円なので損はしないのでは?
-
口コミは報告と関係なく消えることも、あとで戻ることもあるので、何をもって「成功」とするかの確認が欠かせません。
また2017年の判決では、13件中10件が消えていても、削除代行の契約そのものが無効とされました。
- MEO会社に頼めば、悪い口コミを消してもらえますか?
-
MEO会社にも、口コミを消す権限はありません。
できるのは、ポリシー違反の口コミの報告を手伝うことと、返信やプロフィールの整備です。
- 口コミ削除業者は詐欺ですか?
-
すべての業者が詐欺だとは言えません。
契約前に確認する7つのことに答えられるかどうかで判断してください。
- 業者に頼んだお店も罰せられますか?
-
弁護士法の罰則が向けられているのは、弁護士でないのに報酬を得る目的で法律事務を仕事として扱った側です(第72条・第77条)。
ただし、書いた人へのお礼や業者が用意した口コミの投稿は、お店自身がGoogleのルールや景品表示法に触れることになります。
- 弁護士に頼むと、費用はいくらかかりますか?
-
事務所や依頼の内容によって違うため、最初の相談で、総額と削除できなかったときの扱いを確認してください。
書いた人の特定まで考えているなら、通信の記録が消える前に早めに相談してください(開示請求の期限)。
まとめと、デジリスタの立場

Googleの口コミを消すかどうかを決めるのはGoogleで、報告は無料でお店が自分で出せます。
報酬をもらってネットの書き込みの削除を請け負う契約を、弁護士法違反で無効とした判決があります。
書いた人へのお礼、良い口コミでの穴埋め、プロフィールの作り直しは、どれも制限を受けるのがお店です。
星1が急に増えたあとに「消します」と連絡が来たら、払わずに証拠を残し、Googleと警察に知らせてください。
デジリスタは、口コミの削除を請け負いません。
報告するのはオーナー様ご本人で、デジリスタは手順をご案内します。
口コミを自作することも、依頼を代行することもしません。
お手伝いできるのは、報告できる口コミかどうかの切り分けと、返信の文案づくり、プロフィールの整備です。
業者から削除の営業を受けて迷っている段階でも、相談だけで構いません。
料金と作業内容はMEO対策のページに掲載しています。
この記事は2026年9月時点の情報をもとに書いています。
Googleのポリシーと管理画面は変わることがあります。
個別の口コミの削除や、業者との契約については、弁護士など専門家にご相談ください。

