開業に向けて動き出したところです。
ホームページは、いつ作り始めればいいのでしょうか。
結論から言うと、制作そのものは開業の1〜2か月前で間に合います。
ただし、屋号とドメイン、そしてGoogleビジネスプロフィールは、それよりずっと早く手を付ける必要があります。
この記事では、開業日から逆算する準備表と、先に決めておかないと途中で止まる3つをまとめました。
Googleビジネスプロフィールを開業の何日前から出せるかは、Google公式ヘルプの原文で確認しています。
なお、税務署に出す「開業届」の書き方の記事ではありません。
開業前後のホームページ制作の進め方の話です。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」
- 所得税法施行令 第七条(繰延資産の範囲)
- 国税庁 質疑応答事例「償却期間経過後における開業費の任意償却」
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型〉第20回 公募要領 第8版
この記事は2026年9月時点の情報をもとに書いています。
Googleの管理画面は年に何度も変わるため、手順は画面名で書いています。
結論:制作は1〜2か月前。ドメインとGoogleは、もっと早く
逆算の起点は、開業日ではありません。
URLを人に見せ始める日です。
名刺、チラシ、看板、SNSのプロフィール欄。
これらにURLを載せた瞬間から、ホームページは見られる状態でなければいけません。
そして名刺やチラシの印刷にも、発注から納品まで日数がかかります。
つまり、ホームページは開業日より前に完成している必要があります。
開業日から逆算した準備表
| 時期 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 6か月前 | 屋号を決める/ドメインを自分の名義で取る | URLが決まれば、印刷物の手配を先に進められる |
| 4か月前 | Googleビジネスプロフィールを作り、開業日を入れてオーナー確認を済ませる | 確認が済むと、開業日の90日前から地図に表示される |
| 3か月前 | 載せる内容と写真をそろえる/制作会社に相談する | 原稿と写真が、いちばん時間のかかる工程 |
| 2か月前 | 制作を開始する | デジリスタの場合は1週間〜1か月 |
| 1か月前 | 公開する/名刺・チラシ・SNSにURLを載せる | 印刷物の納品にも日数がかかる |
| 開業日 | 口コミの受付が始まる | 開業日までは口コミも写真も投稿されない |
| 開業後 | 「最近開店したお店」タグが90日間表示される | 目に留まりやすい期間 |
この表で伝えたいのは、ホームページの制作期間そのものは短い、ということです。
デジリスタでは1週間から1か月で公開まで進みます。
時間がかかるのは、その前の「決めること」と「そろえること」のほうです。
ここが遅れると、開業日に間に合いません。
開業前に決めないと、そこで止まる3つ
制作の相談を受けていて、いちばん多く止まるのがこの3つです。
1. 屋号とドメインは、自分の名義で取る
屋号が決まったら、その日のうちにドメインを押さえてください。
費用は年間1,000円台から数千円です。
ここで大事なのは、ドメインをご自身の名義で取ることです。
制作会社の名義で取得されていると、あとで制作会社を変えたくなったときに、同じURLを持って移れません。
名刺やチラシに刷ったURLが使えなくなる、ということです。
「ドメインは誰の名義で取得しますか」と、制作会社に必ず聞いてください。
デジリスタではお客様ご自身の名義で取得していただき、管理画面もお渡ししています。
2. 住所と電話番号を、どこまで出すか
自宅で開業する場合、これがいちばん悩むところだと思います。
ホームページに関して言えば、番地まで載せる義務はありません。
「北海道恵庭市」のように市まで書いて、詳しい場所はご予約のときにお伝えする、という形で問題ありません。
デジリスタのサイトも、その書き方にしています。
電話番号も、携帯番号をそのまま載せるか、問い合わせフォームだけにするかを決めておきます。
ただし、Googleビジネスプロフィールに登録する住所は話が別です。
お客様が来店するお店なのか、こちらから出向くのかで、登録できる形が変わります。
この点はホームページとは切り分けて考えてください。
3. 料金を載せるか、載せないか
迷ったら、載せることをおすすめします。
「料金は要問い合わせ」と書かれていると、多くの人はそこで読むのをやめます。
開業前で価格が固まっていないなら、「◯◯円〜」という書き方で構いません。
金額そのものより、いくらぐらいかかるのかが分かることのほうが大事です。
決まっていなくても、先に始められる3つ
逆に、開業日や内装が固まっていなくても進められるものがあります。
ここを先に片づけておくと、制作は一気に進みます。
- なぜこの仕事を始めるのか、というご自身の話
- 提供するサービスの説明と、他と違うところ
- 写真(ご本人、道具、材料、作業中の手元)
とくに写真は、開業直前になるほど撮る時間がなくなります。
準備中の様子でも構わないので、早めに撮りためておいてください。
顔を出したくない場合は、手元に目を落とした横顔や、作業中の後ろ姿でも十分に伝わります。
Googleビジネスプロフィールは、開業の90日前から表示できる
ここは見落とされやすいところです。
Googleビジネスプロフィールは、開業してから作るものだと思われがちです。
実際には、Googleが開業前の登録を公式に案内しています。
ビジネスが開業前の場合は、Google でビジネス プロフィールを作成し、開業予定日と住所をコミュニティに知らせましょう。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」
開業日は「年と月」だけ。1年先まで入れられる
開業日の入力で必要になるのは、年と月のみです。1 年先の日付まで入力できます。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」
日にちまでは入りません。
「2027年3月」のように、年と月だけを入れます。
設定はプロフィールを編集から、開業日の欄で行います。
表示が始まるのは、オーナー確認が済んでから
日付を入力してビジネスのオーナー確認を行うと、開業日の 90 日前から Google にプロフィールが表示されるようになります。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」
順番が大切です。
開業日を入れて、オーナー確認まで済ませて、はじめて90日前からの表示が始まります。
オーナー確認には日数がかかることがあります。
90日前ちょうどではなく、その少し前から手を付けておくと安心です。
この90日のあいだは、投稿や写真でお客様と交流することもできます。
開業までは、口コミが1件も付かない
これが、ホームページを先に作っておく理由になります。
不正確な情報が Google に表示されるのを防ぐため、ビジネスが正式にオープンするまで、ユーザーはビジネス情報の編集を提案したり、クチコミや写真などのコンテンツをビジネス プロフィールに投稿したりすることはできません。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」
つまり、開業日を迎えるまで口コミは1件も貯まりません。
開業した日の口コミは、ゼロ件から始まります。
お店を探している人が最初に見るのは、たいてい口コミの数と評価です。
そこが空っぽの状態で、何を見て判断してもらうか。
それがホームページです。
開業から数か月のあいだ、口コミの代わりに信用を担うのはホームページしかありません。
開業後90日は「最近開店したお店」と表示される
ビジネスが開業すると、Google のプロフィールに [最近開店したお店] タグが 90 日間表示されます。
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」
開業直後の3か月は、このタグで目に留まりやすくなります。
その期間にホームページが未完成だと、せっかく見てもらえる時期を逃すことになります。
Googleビジネスプロフィールは、誰でも登録できるわけではありません。
お客様が来訪できる場所があるか、お客様のところへ出向いてサービスを提供しているか、どちらかに当てはまる必要があります。
自宅開業でオンラインだけの事業の場合は、登録の対象にならないことがあります。
費用と補助金は、順番を間違えると半年遅れる
「補助金を使ってから作りたい」というご相談をよくいただきます。
気持ちは分かるのですが、開業前の方には仕組み上おすすめできません。
反対に、「初期費用0円・月々の支払いだけ」というリースの提案には気をつけてください。
リースは途中でやめられない長期の契約で、仕組みはホームページのリース契約の記事にまとめています。
開業前に払った制作費は「開業費」になることがある
まず費用の扱いです。
開業費は、法律で次のように決められています。
開業費(不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用をいう。)
所得税法施行令 第七条第一項第一号
開業費は繰延資産という扱いになります。
国税庁の質疑応答事例には、その償却についてこう書かれています。
任意償却は、繰延資産の額の範囲内の金額を償却費として認めるもので、その下限が設けられていないことから、支出の年に全額償却してもよく、全く償却しなくてもよいと解されます。
国税庁 質疑応答事例「償却期間経過後における開業費の任意償却」
1年目が赤字なら無理に経費として落とさず、黒字になった年にまとめて落とす、という選び方ができるということです。
ホームページの制作費が開業費に入るのか、広告宣伝費なのか、あるいは資産として計上するのかは、中身や金額によって変わります。
国税庁が線引きを示した事例は見当たりませんでした。
領収書と契約書を残したうえで、税理士や税務署にご確認ください。
開業前は、持続化補助金〈一般型〉を使えない
ここははっきり決まっています。
公募要領では、次の人は補助対象者にならないと書かれています。
申請時点で開業していない創業予定者(例えば、既に税務署に開業届を提出していても、開業届上の開業日が申請日よりも後の場合は 対象外)
小規模事業者持続化補助金〈一般型〉第20回公募 公募要領 第8版 P.5
注釈にも、念を押すように書かれています。
既に税務署に開業届を提出していても、申請時点までに事業を開始していない場合も補助対象外となります。採択後に判明した場合は、採択・交付決定の取消し等を行う場合があります。
同 P.6 ※3
開業届を先に出しただけでは足りません。
申請する時点で、実際に事業が始まっている必要があります。
開業して1年以内なら〈創業型〉という枠がある
開業したあとであれば、〈創業型〉という枠が使えます。
補助の上限が200万円と、一般型の4倍です。
ただし開業から1年以内であることと、市が発行する証明書が必要になります。
証明書をもらうには講座や窓口相談に1か月以上かかるので、開業してすぐ動き始めることになります。
条件と手順は持続化補助金〈創業型〉でホームページを作るにまとめています。
補助金を待つと、公開が半年遅れます
補助金は、交付決定より前に発注したものは対象外になります。
つまり、採択されて交付決定が下りるまで、制作を始められません。
第4回の受付は2026年11月5日から12月15日まで、採択の発表は2027年3月頃です。
交付決定はそこからさらに1〜2か月後になります。
申請した月から数えると、着手できるのは半年近く先です。
開業に間に合わせたいなら、補助金を待つ選択肢は現実的ではありません。
北海道で使えるほかの制度もあわせて見たい方は、北海道でホームページ制作に使える補助金をご覧ください。
開業前のホームページに、最低限載せる5項目
ページ数は多くなくて構いません。
この5つが埋まっていれば、開業時のホームページとして成立します。
- 何をしているところか、が1行で分かること
- 料金(「◯◯円〜」でも可)
- 場所と営業時間、定休日
- 誰がやっているのか(プロフィールと写真)
- 連絡先(フォーム、電話、予約の導線)
逆に、開業前によく作られるもので、おすすめしないものが1つあります。
「準備中です」とだけ書かれたページです。
見に来た人に何も伝わらないうえ、また来ようという気にもなりません。
1ページで構わないので、上の5項目を書き切ったものを公開するほうが役に立ちます。
士業と店舗では、開業前に用意するものが違う
同じ「開業」でも、業種によって先に要るものは変わります。
デジリスタで制作サンプルを作っている業種をもとに整理しました。
| 業種 | 開業前に必ず要るもの | 後からで間に合うもの |
|---|---|---|
| 行政書士・社労士 | 取扱業務と料金表、事務所の所在地(市まで)、問い合わせフォーム | 実績、コラム |
| 飲食店 | メニューと価格、場所と地図、営業時間、料理と外観の写真 | 予約システム、テイクアウト対応 |
| 美容室・サロン | メニューと価格、担当者の紹介、内装の写真、予約の導線 | クーポン、スタッフブログ |
| 学習塾 | 対象学年とコース、料金、講師の紹介、体験の申し込み | 合格実績、生徒の声 |
| 工務店・リフォーム | 対応エリア、対応できる工事の種類、連絡先 | 施工事例、スタッフ紹介 |
士業は「何を頼めて、いくらか」が分かれば、写真が少なくても成立します。
一方で飲食店やサロンは、写真が無いとほぼ判断してもらえません。
内装が仕上がるのは開業の直前なので、撮影の予定を先に押さえておいてください。
それぞれの業種で実際にどんなサイトになるかは、制作サンプルで10業種分ご覧いただけます。
よくある質問
- 開業届を出す前に、ホームページを公開してもいいですか?
-
公開して構いません。
ホームページの公開に、開業届の提出は関係ありません。
ただし補助金の申請は別で、申請時点で事業が始まっている必要があります。
- InstagramやSNSだけではだめですか?
-
集客はできますが、料金や場所、営業時間といった情報を探しにくいという弱点があります。
過去の投稿に埋もれてしまうためです。
SNSで知ってもらい、詳しいことはホームページで確認してもらう、という役割分担が現実的です。
- ポータルサイトに登録すれば、ホームページは要りませんか?
-
ポータルサイトは掲載料がかかり、同じページに競合も並びます。
掲載をやめた時点で、その入口は無くなります。
自分のドメインで持っているホームページは、やめない限り残ります。
- 制作会社には、いつ相談すればいいですか?
-
屋号が決まった段階で、一度相談しておくと安全です。
ドメインの取り方や、そろえる写真の内容を先に聞いておけるためです。
内容がまだ固まっていない段階でも、相談自体は問題ありません。
- 開業日がずれたら、どうすればいいですか?
-
Googleビジネスプロフィールの開業日は、あとから変更できます。
入力するのは年と月だけなので、月をまたぐずれでなければ直す必要もありません。
ホームページ側も、営業時間やお知らせの差し替えで対応できます。
まとめ
ホームページの制作そのものは、開業の1〜2か月前で間に合います。
先に動かなければいけないのは、屋号とドメイン、そしてGoogleビジネスプロフィールです。
開業日を入れてオーナー確認を済ませれば、開業の90日前から地図に出せます。
そして開業日を迎えるまで、口コミは1件も付きません。
そのあいだにお店を選んでもらう材料になるのは、ホームページだけです。
補助金は、開業前には使えません。
待つと公開が半年ほど遅れるので、開業に合わせたい方は先に作ることをおすすめします。
- 開業日から逆算した制作スケジュールのご提案
- ドメインの取り方と名義のご案内(お客様名義で取得します)
- 載せる内容と、そろえていただく写真のリスト作り
- 1週間〜1か月での公開
料金はライトプラン99,000円(税込)からです。
恵庭市を拠点に、千歳市・北広島市・札幌市をはじめ全国の事業者様に対応しています。
打ち合わせから納品までオンラインで完結します。
屋号がまだ決まっていない、という段階でも構いません。
開業予定日だけ教えていただければ、逆算した進め方をお伝えします。
料金プランと制作の流れはホームページ制作のページに、実際に作れるサイトの見本は制作サンプルに掲載しています。
この記事は2026年9月時点の情報をもとに書いています。
Googleビジネスプロフィールの管理画面と仕様、補助金の制度は変わることがあります。
税務上の取り扱いについては、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

